12月 22

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今日、すごいなーと思ってる経営者のひとりのFacebookでこんなことを書いていました。

<転載>

http://on.fb.me/s97iyF

数日前にご注文いただいたお客様から先程クレームの電話がありました。

<中略>

いてもたってもいられず、幸い近県でしたので今から直接お客様の元までお届けする事にしました。



「顧客満足度」という言葉を良く耳にしたりしますが、そもそも「顧客満足度」って何を指しているんでしょうか?

人が満たされる、満たされたと認識する状態ってどんな状態か知ってる人って少ないんじゃないかな?って思っています。

ボクは心理学も学んだのですが、このへんの研究や議論はかなり昔からされているようで、様々な文献や仮説や法則などが存在しています。マズローの欲求階層もそのひとつですね。

本当の意味で「顧客満足度」アップを目指すなら、まずはそれを知ることが必要だと思います。言うだけなら簡単なんです。

そして今回はこれを言いたくて、わざわざ久保くんに許可まで取ってネタにしたんだけど、実は満足が得られるポイントはそんなに高くありません。

実はこれが顧客に満足を「実感」してもらうことを難しくしているのだと思います。だって普通は当たり前だと思ってることだからです。

買った商品が指定した日時に来るのは当たり前。ところが当たり前だと思ってたものが違った場合、不満に変わります。逆説的に言えば、不満じゃなければ満足とも取れてしまうのです。

ここ重要です。

心理学を応用した交渉術にこんなのがあります。

まずは相手が不満と思うポイントで交渉を開始します。もちろんそれを押し通せば、交渉は不成立なのですが、なんとか交渉を続けて、相手が妥協できるポイントをさも譲歩したようなかたちで提示するという方法です。

ボクが学生のとき、身を持って体験したことがあります。ボクは毎日学校に行かずにプラプラしてる悪い子でした。大体昼前に行って、掃除せずに帰ってました。

ある日、遅刻せずに学校に行ったら、

「やれば出来るじゃないか!」とめちゃくちゃ褒められました。

元々、ボクに対する期待値がそんなに高くないので、簡単に褒めてもらえる期待値に上げることができたからです。これはいろんな場面で活用できますよ。

しかし最近、ボクに対する期待値が高くなってきていて、少ししんどいと感じています。



今回の久保くんが体験した件をボクなりに分析してみます。

・息子が彼女に贈るクリスマスプレゼントを注文した
 → 満足ポイント:商品が指定通りに届く
※ 実は他にもありますがここでは割愛します

・商品が指定した時間に届かないことがわかった
 → 満足ポイント:息子が彼女にプレゼントするタイミングまでに商品が届く

ネットショップに期待してることって、そんなに多くないことがわかります。購入したものが指定した日時に届けばいいんだから。

でも今回のミスで指定した日時に届かない状況になりました。
しかし、久保くんの神対応で、元々は「普通」な状態が「満足」な状態に変化することが出来ました。



でも、ボクが本当にみなさんに考えてほしいことは、みなさんの考える付加価値で「普通」の状態以上の「満足」を体験していただくにはどうしたらいいのか?なのです。

これは意外性がなければ難しいとボクは思っています。
お客さまにとって買った商品が届くのは当たり前なのです。それだけでは満足を得られることは難しいでしょう。

じゃあどうするのか?

それはみなさんが考えてみてください。
それが商売だとボクは考えています。



【追伸】

コメント欄に、「ミスしないのが1番」って意見があったのですが、ボクはミスを減らす努力は必要やと思いますが、ミスをゼロにする必要はないと考えています。

ミスをするのは当たり前。ミスをしたときどのようにすればいいのか?ということを徹底的に科学した方が企業経営上正しいと思っています。なぜなら、ミスを挽回するために何をするか?を考えたとき、その会社の本当に守りたいものが何なのかがわかるからです。

ちなみにかの有名なリッツカールトンホテルでは、客室係が独断で決済できる予算が割り当てられています。お客さまに対してやってしまったミスを挽回するためのコストと言い換えてもいいと思います。

ミスしない状況は経営を楽にするだけで、スタッフや会社が成長する機会が失われてしまいます。
ミスしてもスタッフや会社が正しく成長していける仕組みを作ることの方が、ボクは何倍も重要ではないかと思います。



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